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調査と予算化

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調査と予算化

公共建築物であるホールの場合は、
改修するにも市民の税金を使う必要があるため、
その工事費用が適切であるがどうかについて、
明らかな根拠を求められます。

そもそも概算をつかむ前に、
今ある建物や設備を、どの程度直したらいいのかさえ、
分からない場合がほとんどではないかと思います。

そこで改修工事を起こすために、まずは調査が必要になります。

ところが、調査を設計事務所に依頼すると、
数百万円からときには1千万円を超す見積もりが出てきます。

これは調査で動く人件費を考えると、
やむを得ない数字ではあるのです。

設計事務所では建築、電気、空調、衛生、舞台機構、舞台照明、舞台音響、外構などの、
それぞれの分野の担当者が自分の担当範囲を調べ、
プロジェクトのリーダーが各調査報告をまとめる指導をするのが一般的です。

調査ですから、本来設計行為はしないはずなのですが、
ある程度、根拠のある見積もりを作るにために、
ほぼ設計にあたる改修案のようなものを作るケースが多いのです。

でき上がった積算資料を前にすると、改修予算を切りつめるために、
該当する各工事項目を採用するかしないかという議論になってしまいがちです。

そして予算をオーバーしないように、
一度調査段階で取捨選択した工事項目を守る前提で、
改修設計が発注されることになります。

そのようなケースで矛盾を感じるのは、
設計の工夫によりコストを抑えることができて、
確保されている全体予算の中であれば一度調査であきらめた工事内容が、
できることが分かった場合です。

調査時点での見積もりはあくまで概算ですので、
このようなことは十分起こりえるのです。

これでは慎重を期すために行った高い費用の改修調査で、
逆に設計の自由度を損ねてしまっていることになります。

こういった弊害をなくすには、
予算折衝の段階では積み上げ方式ではない概算根拠で臨み、
確保できた予算の範囲で最低限必要な工事項目は押さえ、
その他の工事は予算の範囲内で設計の裁量に任せるという態度が必要です。

こうする事により、調査に必要な経費を大幅に節約し、
その分を工事費に回せると共に、設計の自由度も増すので、
ホールや自治体にとって最も良い結果となるでしょう。

そして確保できた予算の範囲で、最も費用対効果が上がるように改修設計をすれば、
そのまま放置して先送りにするよりは、ホールも良い状態で維持できるし、
建物の生涯でかかるコスト(LCC)も低くする事ができるのです。

こういった全体バランスの判断は、
長年ホール建築専門に携わってきたから経験があるからこそできるもので、
工事項目が各担当者に分かれたままでは、難しいと思われます。

せっかく設けた社会資本としてのホール施設を、
今後も有効に維持していくために、ぜひ弊社にご相談ください。

TEL 03-5695-9303 9:00~17:30(月曜~金曜)

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