身障者対応
公共施設である以上、身障者への対応には気を使われている事と思います。
トイレや、客席の車いす用のスペースなど、
既にある程度の対応はされていると思われますが、
2003年の4月に大幅に改正されたハートビル法、
また交通バリアフリー法、東京都や大阪府の福祉のまちづくり条例など、
ノーマライゼイションの普及から、より一層の身障者対応が要求されるようになりました。
どこの自治体でも、公共施設トイレのオストメイト対応には、
苦労されているようです。
以前は車椅子用のスペースが限定されていても、
あまり問題にはならなかったのですが、
そこでしか見る事ができないというのは、
身障者にとって不公平という意識が一般的になってきました。
しかし、2階席に車椅子のスペースを設けようにも、
車椅子でその階に行けなかったらどうしようもない訳です。
するとエレベータの新設という話になり結構大改修になります。
しかし、ホワイエ側のエレベータは車椅子のためだけでなく、
体が弱ったお年寄りのためにも望まれる声が多いので、
2階席以上を備えたホールで、エレベータもしくはエスカレータがない場合は、
設置を検討するべきでしょう。
最近の新築ホールでは、客席側にエレベータを付けるケースが増えているのも、
時代の流れでしょう。
車椅子が行けるようにスロープなりエレベータを設けた場合は、
その階レベルにおけるトイレにも改修が必要になります。
既設のトイレではどうしてもスペースが足りない場合は、
ホワイエの一部を使うなどの措置も必要になるでしょう。
またよく見落としがちなのが、舞台側の身障者対応です。
観客だけではなく、出演者にも身障者がいる場合を考えなくてはなりません。
昔のホールでは意外にこれがおろそかでした。