外観
外壁や屋上防水は経年劣化の目立つところです。
特に屋上防水層はその種類によって寿命がかなり違います。
アスファルト防水工事は、アスファルトで防水層を形成し、
その上からコンクリートスラブで補強するというのが一般的ですが、
修繕までの寿命は約13~20年といわれています。
塩ビ系のシートをかけるシート防水工事では、
一度工事をすると25年は持つといわれます。
ウレタン、アクリルなどによる塗膜防水工事は、
露出、軽量で補修工事などに適していますが傷みやすい欠点があります。
シート防水や塗膜防水は露出の割合が多く、
浮き・ふくれ・剥がれ等の不具合を、定期的にチェックすることが必要です。
とにかく漏水が起きてしまうと、水の浸入によりにより建物の躯体が痛み、
施設本体の寿命が短くなってしまいますので早めの防水層改修が望まれます。
磁器タイルや吹きつけタイルの外壁でも、
ホールでは大きな壁が多いので、
年と共に クラックが目立ってくるでしょう。
コンクリートはわずかながらも収縮し続けますので、
クラックはどうしても避けられません。
屋上防水ほど過酷な条件ではありませんが、
やはり雨がかりのある外壁では、水の浸入を防ぐために、
早期の対策が重要です。
基本的には割れ目に沿ってグラインダーを入れ、壁面をVの字にカットし、
プライマー処理をして、シーリング剤を充填します。
また経年変化が進むと、タイルが剥離してきます。
下地が空洞化して落下のおそれが出る前に、
適切な処置を施します。
軽度な剥離であればエポキシ樹脂の注入で、
空洞化が激しい場合はそのタイルをはがして新しいタイルを貼り込みます。
タイルとコンクリートとの継ぎ目やサッシュの周囲にはシーリングが施されています。
これにひび割れなどが生じていると、雨水が浸入してしまいます。
シーリング剤の種類にもよりますが、
一般的には7~12年で交換を要します。
その他塗膜面についても、様々な種類がありますので、
経年劣化と改修の必要性には常にご注意ください。